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親方奮闘記2

ウラオワ

本文

看護婦さん「元気な男の子ですよぉ。」



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[bgm daily-life]





オギャァ!オギャァ!







「バンバラバンバンバン、バンバラバンバンバン」







「巨人軍は永遠に、、、、」







「、、、、ブルースって言うのは最も自分の感情に直結出来る音楽だと思っているが、ここではそれを覆す磁場が、、、、。」







ベビーブームやヒッピー文化が通りすぎ、オイルショックや予言ブームなど文明に陰りが現れ始めた時代にマンテツは生まれた。







母親「自分を選んで産まれて来たよ~。」







カランカランカラン、、、、







まばゆい光に包まれ、優しい旋律が流れる。







ここにマンテツの数奇な物語が始まるのである。







母親「朝ご飯食べないでまだホンキッカーズ見てるの?はぁ~、今日は幼稚園休んで映画館に行こうかな。」







マンテツ「さんせ~い。」







マンテツは旅館の女将と支配人と言う、少し稀な家庭で育った。







親は共働きで忙しかったが、マンテツは大人しい子で、赤ん坊の頃から余り泣くこともなく、幼児になっても玩具をせがんで駄々をこねる事もなかった。







ただ大人しい分、観察力はあり、幼稚園の中でも図画工作は頭一つ抜きん出ていた。







どちらかと言えばかかあ天下で父親に威厳はなかったが、他の子より比較的に裕福な家庭だったマンテツは人一倍の気配りを身につける。





熱海の夏の日の出来事だった、、、。





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ホンキッカーズを見終わるとマンテツは着替えを済ませ、ロビーで母親を待っていた。すると、、、、。







マンテツ「アッ!?」







見ると血痕がポツポツと階段に続いていたのが見えた、、、、。







マンテツ「血、血だ!ドラキュラかな、、、、。」







マンテツは血痕の後を辿る事にした、、、、。







血痕は階段から二階の201号室まで続いていた、、、、。







マンテツ「夢のまにまにこにゃにゃちは!」



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そこには、、、。





















二人の男女の首吊り死体があった、、、、。























すると、、、、



[bgm danger]





女「何かあったのかしら、、、、!?」







男「ブエナ姉さんに続け!」







タッタッタッタ!







二人組の男女がこっちへ向かって来る、、、、。







マンテツは部屋の隅に置いてある箱の中に入り込んだ、、、、。



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タッタッタッタッタッタ!!!







女「ハッ!」







男「ウオ!死体だ!映画の撮影かな?」







二人は一瞬、たじろいた様子だったが何やらクスクスと笑い声をたて、遺体をまさぐろうと部屋へ入って来た、、、、。







マンテツは息を殺してそっと箱から中を覗いた、、、、。







女「ハァ~ア、遺体は遺体でもどや顔じゃ様に為らないわね。」







男「プップップッップ!、プラプ!財布あるかなぁ~。」







男はバタ臭い風貌で遺体の背広に手を入れた、、、、。







男「何だぁ~シケてんな、一円しか入ってないゾ。」







男は背広から財布を取り出すと軽く頭を叩いた。







女「お前さん、酷いことするわね。白血病の夏目雅子の役を忘れたの!?」







男「プップッ-、プッー、ップッ!、忘れたね!オオッ!」







そしてマンテツは見てはいけないものをみる、、、、。







女「あら!?この女、手首を切ってるわ。一思いに死ねなかったのね。」







男「おりぁ!」







ザクッ!ザクザク!







男は近くにあった果物ナイフで遺体の顔を切り刻んだ。







女「元々死んでるし関係ないわよね。」







男「ちゃんと修正しといたゾ。」







男は遺体の肩を叩き薄ら笑った。

















客「二階の方で何かあったみたい、、、、。」







女中「この血を辿って行けば、、、、。」







タッタッタッタ、、、、







ロビーで血を見つけた人達が階段を上って来る音がした。







男「おい、ヤバいぞ!」







女「逃げましょう!」







タッタッタッタ、、、、







男女は一目散に201号室から出ていった、、、、。





[bg stop]





、、、、マンテツは遺体の顔から出た鮮血を見て気絶したのだった。



































それからどれくらいの時間が経ったのか分からないが、マンテツは掛け声とシャッターの音に目を覚ました。



[bg stop]





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カシャ!カシャカシャ!







‐おい!こんな所に箱があるぞ。開けて見よう‐







刑事「子供だぁ!子供がいるぞ!」







けたたましい唸り声を上げて刑事が叫んだ。







マンテツは小刻みに体を震わせ、頭を抱えてうずくまっていた。







マンテツは角刈りの刑事にかかえられ毛布にくるまった。





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刑事「もう大丈夫だよ。オイ!女将は何処だ!?旅館の客を全員集めろ!」







支配人「し、しかしですね、刑事さん。うちの旅館には著名人がわんさかと、、、、。」







マンテツ「父ちゃん、、、、。」







刑事「あなたはこの子の父親ですか?何も無ければそれでいいでしょう!?大広間にみんな集めて下さい。」







支配人「わ、わかりました。お、おい!おすみさん!お客を全員集めて!」

















こうして旅館にいたお客、女中などが大広間に集められた。

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刑事「あれ、、、以外と少ないですね。」







集められたのはお客が十一人、女中が三人、料理人、清掃係や支配人達を含めた六人だった。







支配人「そりゃそうですよ。うちは昨日貸し切りで一般の方は泊めてませんから。それに今のシーズンは女中がこぞって潮干狩りに出かけているのです。」







マンテツの父親は細く華奢な出で立ちで刑事を睨みつけた。







すると検視官が刑事の側へやって来る。







検視官「警部、遺体の死亡推定時刻は今から8時間前の午前1時です。遺体は首吊りの状態で切り傷を、、、、。」







検察官はチラッと客を見た。







お客は物珍しいそうに刑事と検視官のやり取りを見ていた。







刑事「しかし手首から流れた血は既に黒く淀んでいた、、、、。一応、検死にまわそう。」







刑事は上目遣いで客を見て検視官に手で合図した。







検視官は一礼し、一直線に大広間を出た。







刑事「それじゃ一人ずつアリバイを聞いて行きましょうか?」







刑事は角刈りの頭をかきながら事情聴取をはじめた。







まず料理人達は女将と一緒に厨房で後片付けをしていた。







運営上いつもやる作業なのでよほどの事がない限り、客室に入る事はない。







掃除係は旅館の外で庭の手入れ。







女中達は少ない人数を駆使し、客室の清掃をしていた。







刑事「じゃあ次はお客さんだな。」







刑事は客の方を向いた。







刑事「しかし、君達、妙な格好をしているな。」







刑事が先に目をつけたのは六人の聖歌隊だった。







黒いガウンの中に白い装束を身につけたその出で立ちは明かに場違いに見えた。







聖歌隊リーダー「とんでもございません!私達はキリスト教会に身を使えるものです!人を殺したり出来るわけないでしょうに!」







リーダーは身を乗り出して弁明した。







刑事「私はそんな事を聞いてるんじゃない。事件当初何をしていたか、という事です。」







リーダー「私達は近くの教会へ行く準備をしていただけですよ。」





リーダーは続けた。

















リーダー「私達は神奈川支部から休暇を貰ってここに泊まりました。朝は熱海の近くにある教会へ訪問する準備をしていたのです。」







優男といった風貌のリーダーは息も切れ切れ弁明した。







刑事「ふぅん。じゃそこの方は?」







刑事は上目遣いで違う客に目をやった。







浅黒い男「私ですか?」







客はニコッと笑った。







彼の名は冬田 純一。JAMで活躍するアクション俳優だ。







冬田「夜は監督と大広間で格闘シーンの打ち合わせ。朝はロケーションを見に散歩へ出かけました。ロビーの女中さんにも連絡済みです。」







刑事「ふぅん、そう。」







刑事はつまらなそうに天井を見上げた、、、、。







冬田「坊や、飴上げるよ。」







冬田はさっきから自分を凝視していたマンテツに飴玉をやった。







雀谷「ケ、ケシヤロウがぁ、、、。」







彼の名は雀谷腰一郎。彼は日刊スポーツの競馬記者だ。











マンテツは箱の中で聞いた声に似ているのを感じた。







そして恐ろしくなって目線を合わせようとしなかった。







中年女「私達はメディアの人間よぉ。関係ないじゃない。」







彼女の名は泉 薫。日刊スポーツの女記者で雀谷のパートナーだ。







刑事「そういわれてもですねぇ、私もこれで飯を食っていますから。」







脳美「はよせぇや。何しとんねん。」







突然、鋭い眼光の男が割って入った。







彼の名は脳美藤朗。彼もJAMで活躍するアクション俳優で冬田とは同期のライバルでもある、、、、。







刑事「その刀。見せて貰えます?」







刑事はふと脳美が手で握っていた刀を見遣った。







脳美「おお!何でも見たらええねん。こいつはな、格闘シーンで使う剣や。本物とちゃうねんで。こいつで人を切れますかいな?」







刑事「実は特撮ファンでしてね。」







脳美「あんたも好っきやねぇぇ。」







刑事は照れ臭さそうにして剣を見せて貰った。なるほど、木刀状の物に銀メッキが塗られている。







丸顔の男「砂利番が、ほざくなよ。」







彼の名は岸戸蜜國。馬を愛する競馬の重鎮で血統通の穴馬記者だ。

















岸戸「こんな茶番はゴメンだぜ。俺は朝からダビスタをやっていただけさ。アバヨ、皆の衆。」







刑事「ああ、、、、。」







バタン!







刑事は剣に我を忘れていたので最後の客を逃してしまった。







刑事「まぁ、、、、あとから個人で面談するとして、どうだマンテツ君、君は事件現場を知っている重要な目撃者だ。犯人は見たかい?この中に犯人はいるかい?。」



















マンテツ「アッ、アッ」







マンテツは息も切れ切れ声を出そうとしたが怖くて指もさせない。そして何より衰弱しきっていた、、、、。







支配人「この子は疲れています。今日はもういいでしょう。」







支配人は割って入った。







、、、、果たして事件は殺人事件だったのか、、、、?







、、、真相が掴めないままマンテツは小学生になるのだが蒸し暑い夏の夜になると毎夜の如く、マンテツは不思議な体験をするのだった、、、。

あとがき

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